dolfinpandaの日記

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キッズワンダーランドに参加し、TOYOTA燃料電池車MIRAIのお勉強にGO!

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燃料電池教室の講義風景

燃料電池教室の講義風景

先日キッズワンダーランドに行きました。

自動車技術開が主催する、小学生向けのエンジニアの卵に向けた、体験学習会です。

夏休みの自由研究にも使っている人は多いかもしれません。

 

参加したテーマは燃料電教室:「水素で走るラジコンカーで楽しく学ぼう」です。

 

トヨタさんのブースでしたがどんな講義が聞けるんだろう?と保護者の私も興味深々でした。

 

まず最初に、エンジニアのお兄さんから燃料電池とは何か?の解説です。

 

燃料電池とは、水の電気分解の逆の反応、ということで、反応により、電気と水が出来ます。二酸化炭素はゼロなので、とってもクリーンなのですね!

 

なぜ燃料電池車を開発するのか?

様々なエコカーがある中で、開発する意義や地球環境に対するエコカーの必要性を説明していましたね。

 

私も初めて聞く話もあり、大人が聞いても楽しめる内容でしたね。

 

なぜ燃料電池なの?

注目ポイント①

二酸化炭素を出さない

人間が息をしても出ますし、通常私達の車を走らせることで出てしまいますね・・・

 

二酸化炭素を出しすぎるとなぜいけないのか?は、様々なメディアで報じられている通り、地球温暖化の進行を抑制し、持続可能な世界を作ろう!という背景があります。

ここ最近ですと国連のSDGsにも掲げられていますね。7番目の「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」という目標に合致します。

SDGsとはSustainable Development Goalsの略でエスディージーズと読みます。直訳は、「持続可能な開発目標」のこと。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGs発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

引用:外務省 HP :https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/about_sdgs_summary.pdf

 

燃料電池車と電気自動車のみいいね!が付きました

 

注目ポイント②

エネルギーの素がいっぱいある!

石油資源は限りある資源でいつかは枯渇します。

また日本では多くは採掘できないので、資源の安定供給の観点でも問題が残ります。

リチウムイオン電池のリチウムも有限な資源です。

 

一方、燃料電池で必要な水素の原料になる水は、地球上にたくさんありますね。

水を太陽光や風力発電などの自然エネルギーで得た電気で電気分解すれば、ほぼ無尽蔵に水素を取り出すことが可能!

自然エネルギーはずっと取り出せますが、ためておくことが出来ないので・・・

そこで水素に着目しました。

水素なら、電池のように放電など無く、ためることが出来ます。

貯蔵量を確保するためには、高圧で貯蔵する必要があり市販車に搭載することがこれまで困難だったのですが、MIRAIでは鉄よりも強い材料を開発し、この難局を乗り切りました。

ちなみに酸素は大気中から取り込みます。普通に空気を流せばOKです。

 

注目ポイント③

短い時間でエネルギーが回復できる!

エンジン車と、燃料電池車はいずれも3分で満タン充填できるので、いいね!がつきました。

電気自動車の場合、早くて30分かかるので、高速道路のサービスエリアではどうなるのかとても不安ですね。

また普及が進んだ場合に、スタンドの渋滞が予想されます。

 

まとめると

  1. 二酸化炭素を出さない
  2. エネルギーの素がいっぱいある!
  3. 短い時間でエネルギーが回復できる!

ということで環境と利便性を満足できるのでは燃料電池車のみとなりましたね。

じゃあほかに課題は無いのか?

ということで後ほど車づくりのコンセプトの学習で続きを・・・

 

座学はここでおしまい。

燃料電池の原理を知る実験を行います。

手動ハンドルのついて発電機のついた燃料模型が出てきましたね。

 

燃料電池模型での実験

燃料電池模型での実験

中学校で習った電気分解の実験が始まります。

ケルトンの燃料電池模型はかっこいいです。さずがトヨタさん。

 

2つのクリアケースがあり、マイナス極とプラス極にそれぞれクリアケースのタンクがありますね。

 

マイナス極側に水素がたまります。

プラス極に酸素がたまります。

水から水素と酸素が取り出せますね。

中学校の教科書にも載っていますね。中学のテストに出るような内容ですね。

 

マイナス極の水素の入ったケースがらチューブが伸びて、燃料電池スタックへ運ばれます。

激しくハンドルを回転させると、チューブの気泡が燃料電池のあるタンクのほうへ移動していきます。

燃料電池には、プロペラのファンがつながっていますね。

そしてスイッチを入れるとプロペラが勢いよく回転しました。

 

ポイントはハンドルで電気分解を止めてから、燃料電池のみでプロペラが回ったことですね。

もう一度燃料電池反応のおさらいです。

水素と酸素から化学反応により電気を取り出します。

エネルギーの取り出し方が、エンジン(燃焼⇒爆発⇒膨張⇒回転力)とは全く異なります。

 

次にMIRAIの構造の学習です。

構成部品はシンプルです。

各ユニットの説明を少し。

 

パワーコントロールユニット

PCUと呼んでいます。業界人では、パワコンと呼ぶ人もいますね。

PCUの説明は小学生には難しいです、が「頭脳」と表現していますね。

小学生にもわかる説明って難しいですね。

運転手の動き(意思)に応じて電気を流しモータを動かすコンピュータですね。

アクセルが踏まれた⇒もっと早くモータを回そう!みたいな。

人間の「脳みそ」、ということ表現が使われていました!

 

モータ

電気の力でタイヤを回転させますね。

速く走ったり、重いものを運ぶためには、大きなパワーが必要です。

水素タンク

たくさんの水素を溜め、長い距離をはしれることは、とても重要。

水素を大きな力で閉じ込めて、ットボトル13500本分の水素を貯蔵!

タンク内圧は70MPaというとんでもない圧力に耐えれる設計です。

70MPaとは、わずか1センチ角の面積に、700kgの加重がかかる計算です。

タンクは金属ではなく樹脂で成形されています。

金属の腐食と水素透過の観点で樹脂が良いとのこと。

内面層は水素が通りにくい樹脂ですが、高圧にするためには強度を確保しなければなりません。

金属以上の引っ張り強度のあるカーボン繊維の糸をタンクに何重にも巻いて強度を出しています。

 

この糸の長さがすごいです。

クイズになっていましたが、

なんと月までの距離の38万km !

私は沖縄くらいだと思いましたが、月までは想像できませんでした。

これは完全に予想外!

燃料電池

セルという一つの電池を370枚も重ねています。

1枚が約0.7vとすると、電圧でいうと約260Vになりますね。

かなり大きな電気を生み出しますね!

燃料電池車にはたくさんの部品が必要です。

車として成立させるには、たくさんの部品を上手に配置することが大切です

  

ということで燃料電池車を作る演習が始まります。

 

使うパーツは下記の5つ。

大事なポイントが示されました。

どんな燃料電池車が欲しいか?

テーマを決めて設計するように!と示されました。俗にいうコンセプト設計というやつですね!

 

  • 速く走りたい?
  • 荷物いっぱい乗せたい?
  • 長い距離を走りたい?
  • 荷物を沢山載せたい?

早速、プラモデルを使って、パッケージ内にレイアウトです。

 

子供たちの個性がここでも発揮されました。

 

使わなければいけない部品の値段が記載されています。

例えば水素タンク1個は、200トヨタドルという具合です。

2個使えば航続距離は伸びますが、価格とパッケージの容積を食われますね。

すべてを欲張るととんでもなく高い車になります。

 

レーダチャートで特性グラフを記載します。

  • 走れる距離
  • パワー
  • 乗れる人数
  • 値段
  • ゆったり度

チャート一つでバランスの良い設計なのか、とんがった車なのかが見えます。

これって、まさに車のコンセプト設計ですね。

 

大人も勉強になりますね。

燃料電池模型での実験

燃料電池ラジコン場に移動してのラジコン大会!

toyota.jp

 

 

最後に燃料電池ラジコンで遊びました。

マシンはかなり本格的でしたよ。

ジョイスティックタイプで操作が難しそうな感じでした。

慣れてきたと思ったら、終了時間になってしまいました。

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燃料電池ラジコンとジョイスティックコマンダ

 

持続可能な世界をつくるため、技術のブレークスルーが必要です。

電気自動車が優遇されていますが、電気自動車は技術的にはまだまだ未熟です。

イーロン・マスク氏は、燃料電池自動車を「ばかげている」と言い放ちました。

ここ5年程度の視点であればそうかもしれませんが、持続可能という観点では果たしてそうでしょうか?

私はばかげているとは思いません。

TOYOTAはもっと先を見ています。

30年~50年先とか。

世界中に車が行き渡り、人口も増えていくと資源は枯渇、環境も悪化します。

持続可能を真剣に考えていかなければ成り立たない時代に入りましたね。

toyota.jp

 

もうそろそろ真剣にエコカーを考えてみませんか?

私もMIRAIと試乗しましたが、走りなどは、下手なガソリン車よりもパワフルな印象を受けましたよ。